春日文化祭:発動機 丹波市

2012年(平成24年)第23回春日文化祭(丹波市春日町)が、直ぐ北方の丘陵に黒井城址の石垣を望む「丹波市役所春日庁舎」周辺で行われていました。石見神楽が実演される11月3日のイベントに出掛けてきた。
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開演予定時間までは時間があり、周辺のブースを見て回りますが、好評の弁当類は既に完売
正午のチャイムが聞こえてくる頃:庁舎の西側広場に昔の発動機を回す会・「石油発動機愛好会」の幟旗を見かけて近寄っていく。シリンダーの冷却水や、潤滑油・燃料の石油(灯油!!)や各部の調整を終えたものか、調度一斉に”手回しのクランク操作”で始動を始めた石油発動機が動き始めていた。  
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カタカタ… パタパタ… ドドドド… タタタタ…表現がむつかしいが、今では聞くこともなくなったが懐かしい規則正しい音と、石油の臭いが入り混じった白く淡い煙が周囲にたちこめてくる。
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もう50数年前頃までは、田圃にナルキを通し・天日で乾燥させた稲束を、牛に轢かせる荷車で持ち帰り、家で脱穀機にかける動力が此の発動機だった。シリンダーの冷却水は沸騰し、シリンダー用の潤滑油が混ざったものか、錆び付いた冷却用のタンク内が混ざったものか?茶色に濁った液体の上に浮いた上澄み?が白い輪になっていたのを思い出す。耕運機や排水・給水ポンプとしても使用されていたような?。
負荷が掛かり過ぎると直ぐ外れてしまい・危険を伴うためか全てベルト連動は避けられている様だが、物珍しく近寄る見学者に発動機がどのように使用・利用されていたかを知る人も少ない様子!?。写真等でのパネル説明が用意されていれば…と思う。
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岡山・香川や遠く北九州等・全国から、石油発動機愛好会の皆さんによって持ち込まれた、20機程の石油発動機の展示と其の運転会、不調で未だ始動していないものもあるが昭和中庸期には、より効率よく・取扱いも簡便なディーゼルやガソリンエンジンの普及により淘汰され、此処に奇跡的に遺された発動機が熱心な愛好家により、メーカー専用の装置・部品も既に調達できない中で、色々な工夫を凝らして修理・維持されていることに少し感動です。

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