獅子岩-譲権現(3等)から譲葉山

標高僅か594mの譲葉山ながら氷上盆地の西麓:氷上・柏原町や金山の鬼の架け橋(明智光秀の丹波攻め陣城金山城がある。丹波吉野とも呼称され安藤(歌川)広重の名所図会にも描かれている)から望む譲葉山は堂々と雄大な山容を魅せている。
       長見から:獅子山?(譲権現348m)と獅子岩(尾根右先端部)
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一般的な登山コースは整備されている柏原藩陣屋・後期織田家廟所側から大安寺跡から尾根を辿り、撤去されたが旧電電公社の見長無線(反射)施設跡から譲葉権現堂が祀られた山頂を目指すが、展望が勝れず三角点峰でもないので登山者には不人気の山ながら、山上に二カ所・織豊系縄張りを見る明智軍の陣城が、少し西に外れるが尾根続きの4等三角点467mにも奥丹波の城には殆ど見られない二重堀切・竪土塁を持つ山城遺構が遺ると云えば少しは興味を持たれるのかも。(いずれも未だ城館遺跡として県遺跡分布図や郷土史等にも掲載されていないが!!)
          円成寺(左手上部に観音像:円成寺城)
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登山コースには柏原藩陣屋から大安寺跡と、崇広小学校裏の大内山から辿るコースがあるが、獅子山円成寺背後の獅子岩(名称を知らず勝手に呼称するが)から獅子山3等三角点(点名:譲権現 348m)までの遠目にも緩斜な尾根筋に平坦地形・堀切・片堀切とも思える城塞遺構を視て、松茸山の止山も開禁となったので再度:今度は逆コースで譲葉山へトレースしてみた。
         苅野神社
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以前に譲葉山~獅子山~見長までをトレース済み。円成寺からも下小倉・上小倉境界の円成寺城背後から尾根沿いをトレースしているので、今回はその西:上小倉の苅野神社から県道86号がR176に合流する下小倉交差点の正面頭上には、譲葉山から南へ派生する枝尾根は獅子山(点名:譲権現 348m 3等三角点)から西へ延び出す先端部に剥きだす大露岩(通称等の名も知らず獅子岩と仮称しておきます)を望む。
   獅子山?(3等:譲権現)から譲葉山を望む
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木の根橋から柏原藩陣屋前を通り天満神社(丘陵上には新町城がある)を抜けて見長(見長大歳古墳がある)からR176号沿いに円成寺・上小倉に入って苅野神社から谷詰めの急斜面を尾根に取付く。尾根筋先端部は自然地形ながら袖曲輪状2段からなり、円成寺城からは隠れた鐘ヶ坂・上小倉側の街道を真下に望む。
        譲葉山山頂(権現堂の建つ主郭西部の別郭)空堀と横矢の折れを意識した曲輪
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尾根筋は円成寺側からの尾根道に出たが直ぐ下方に堀切と平坦地形が西先端部の獅子岩?岩頭部にまで点在。尾根道は獅子山?(譲権現)直下西面(長尾)側の片堀切状をみる。山道?は10m程上部にみて山上に着く。此れより高杖山~譲葉山へ緩急続く尾根筋・薮尾根に古い鹿避けネット沿い踏み跡を左右に見分けながら進む。鐘ヶ坂越えの旧道付近や上小倉最奥部集落道は望めるが…、
    譲葉山西尾根(4等 462m)に主郭を置く譲葉山城西郭(仮称)
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最後の急登で山上の権現堂に出て西尾根を下り途中:登山道を外れた尾根先の4等三角点峰467mに譲葉山西城(仮称)が有るので立ち寄り短絡で登山道に戻り東奥から柏原高等学校へと降りてくる。三角点は最近設置されたものか?、南面の上り土塁左右には(枯放し)伐採された樹や枝が捨てられ埋もれていた。地元でも城山と呼ばれていたらしいが城史は不詳。


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