丹生山城 Ⅲ (丹生山城)  神戸市北区

丹生山城Ⅰ(丹生神社・明要寺) ●丹生山城Ⅱ(兵糧補給基地の明要寺)に続く
毛利の援軍は明石から神戸灘から荒木村重が守る花隈城に兵糧を入れた。信長の一向宗弾圧に対する本願寺を支える抵抗は根強く明要寺・石峰寺は無論…花隈城に入っていた「領地を持たない一向宗徒の雑賀衆(鈴木孫市)
    丹生神社社務所前から本殿側切岸
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根来衆(渡辺藤左衛門)ら和歌山の鉄砲に長けた傭兵や僧兵」・近隣の野武士や百姓らも連携して花熊城から丹生山城-淡河城経由のルートを確保し三木城への兵糧運搬に加担し、丹生山城・明要寺を城郭化再構築?して籠城。花熊城同様・丹生山城もまた信長方に抵抗を示す一向一揆の戦い!!。丹生山城南口守備に付く志方城
  丹生神社から:坂本・衝原湖からの尾根筋(下界!は鈴蘭台方面)
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(櫛橋氏)の家臣で神木(こうぎ)構居城主:高橋平左衛門政純・北口の志染・淡河方面の守備は淡河城主・淡河弾正忠正定範。…天正7年(1579)5月秀吉勢は秀長(弟)に命じ丹生山城に夜襲を掛け・一斉に建物に火を付けられ落城。丹生神社(山頂)から殊に明要寺跡から谷間底!?に向かい無数の曲輪群(僧坊跡の平坦地形)がある。
   明要寺跡前の2丁石直ぐ側の曲輪(周辺にも段曲輪有)
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東西450m以上!!・南北凡そ200mの大規模範囲の「明要寺を主郭」とする丹生山城南部と丹生神社からの北尾根をシビレ山側に掛けての南北450m程・東西凡そ200m程の範囲を丹生山城北部と便宜上分ける。【丹生山城南部】の曲輪群の殆どは僧坊・塔頭・宿坊。明要寺跡の南・西・北には折れを伴い三方に石垣・北東に高い切岸と
  登山道(林道!)右手・覆屋の池に向かう林道側の段曲輪
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石積・小谷を挟んで向かいに現状:防火用水?覆屋のある水場があり・旧石積用水池跡・何処まで下方に続くのか…と思える尾根筋には東西100mに及ぶ曲輪があり其の中程には高土塁(H10m・W1m)もある。衝原や坂本からの登山道合流点付近の西側に墓所:宝篋印塔、東の谷側に見る石仏や五輪塔群は丹生山城落の際の供養塔?
  上画像を下方から:4-5段曲輪(2曲輪は切岸高く削平状態も良好)
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多くの死者を弔った五輪ヶ谷と云われる場所もある…らしいが…!?。明要寺跡も曲輪の北端まで竹藪が切開かれて水場側の石垣・石積・東下への曲輪段が確認出来たが、丹生神社拝殿・本殿から南下への尾根筋も切開かれて数段の小曲輪と、本殿西下部の極小曲輪群だけが志染や木津方面監視の城郭遺構に思える。 
登山道(林道!)沿い左尾根筋の切岸高い曲輪段
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【丹生山城北部】丹生神社鳥居を左手に見て帝釈山系登山道(林道?)は北へ直進する。登山道右下に切岸高い曲輪群・下方に覆屋のある水場が見え、坂本から通じているのか?車道林道の分岐が水場前まで延びる。丹生神社社務所から見る高い切岸上の本殿が如何にも主郭!!。拝殿から南へ延びる尾根の切開かれている部分まで
  上に添付曲輪画像の先に堀切!!(登山道直ぐ横にあるが…!!)
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段曲輪をみる。西神戸の眺望が拡がるだけに下方の藪尾根筋に数段曲輪は続くのかも…。本殿背後からは蝙蝠谷への尾根を衝原湖へ下れるが帝釈山系縦走路分岐点に戻る。登山道沿い左上の尾根筋(殆どの登山者は気付かないかも!)には”丹生山城南部”縄張りに見ない堀切もある。帝釈山縦走路からシビレ山-三木市志染町方面
  シビレ山・帝釈山分岐付近の曲輪壇
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分岐側尾根筋に移ると、丹生山城から淡河城経由で三木城へ搬送した兵糧輸送メインルートだったか!?。如何にも…警護の曲輪・広い平坦段や堀切状?も見る。直ぐ西下方で志染町側:淡河町側尾根分岐になる様なので、搬送路は坂本方面から上がってくる林道先で、尾根筋西下方・山腹を捲く高低差の少ない水平道が
 丹生山城南部:明要寺跡・井戸跡から谷底に向かう様に重なる
 曲輪群注最長100mに及ぶ曲輪の高土塁:下段曲輪に下る空堀状通路も!?
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尾根分岐まで通じていたのかも?。三木城への兵糧補給基地:明要寺も天正7年秀長(弟)による夜襲に落城後は衰亡し明治政府の新道優遇措置に廃仏毀釈が起き:貴重な文化遺産は壊され、心の糧・明要寺は廃され明治2年鎮守社の丹生神社が残った。「諸行無常 奢れる者は久しからず…」未だに教訓として活かされていない
  丹生山城南部:同 高土塁は鐘楼・櫓台スペースはなく 指揮台か?)
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(郷土の城ものがたり・ひょうごの城紀行・現地案内説明板・Wikipedia参照)
            丹生山城(山城北部)
        

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