熊野神社の裸まつり 丹波市青垣町

｢今出の権現さん｣として崇敬されてきた熊野神社(青垣町遠阪)だが、地元では”今出の権現さん”とは呼ばれないよう?だが、今出の語源”いま(神様が)出たぞ…”となった岩の洞が井尻山(位知山)八合目付近(現在地より約2km井尻谷の奥)にあり、
　　　　　　　　　　熊野神社(今出の権現)

鎌倉時代中庸期:亀山天皇(在位文応元年･1260ｰ文永12年･1275)の代に紀伊熊野神社(熊野権現社)からの分霊を遷移し祀られていた所で、旧蹟は遺り平成21年新祠が鎮座する。主祭神に｢伊弉冉(いざなみ)命｣を祀る。

現在地へは室町時代:長禄3年･1459遷座された。境内社のショウノ宮 (若宮神社)は但馬国造の始祖とされる｢大多牟坂王｣を祀り昔は｢遠坂明神｣ ｢多牟坂明神｣と称し、丹波市青垣町(旧遠阪村の遠阪･山垣･中佐治の三ヶ村・神楽谷の四ヶ村･
　　　　奉納子供相撲の前:土俵に盛砂を撒き散らす!は雨乞い神事の様!

朝来市(旧山東町)柴村の氏神で祭礼には神社前を流れる今出川で身を清め…｢命神｣と崇められる熊野神社は、丹波と国境を分ける但馬境の遠阪峠を降ってきた今出集落にあり、但馬はむろん播磨・摂津方面からも大病をしたり
　　稲荷神社(熊野神社末社)への板橋と松(中央)に吊された片方ずつ?の大小の草履

健康がすぐれない人達が平癒祈願に参拝されていた。熊野神社(今出の権現さん)へは遠阪川沿いR427号が遠阪集落を抜け出て、但馬･朝来町へ越える遠阪峠に向かう最奥部の近畿豊岡自動車高架と交差する地点。此処を西方へと高架を潜り
　　　　稲荷神社(熊野神社末社)の板橋下:今出川清流で身を浄める氏子

更に最奥終端の｢今出｣に向かう…分岐点に｢今出川親水公園｣の案内サインボードを見る。京を発つ延喜式山陰道の丹波国最北端の佐治宿(青垣町佐治)では｢文化の日｣に併せて丹波八宿”たらふく街道”のイベント”青垣の秋”は恒例となって10数年。
　　身を浄めた数人グループの1陣~4陣毎に時間を空けて舞堂に走り込む…

自然･観る･文化･歴史･展示･遊ぶ･産業･食をテーマに催されるイベントは年と共に内容も充実してきた…!様に思うが今回は三日間連続…?。初日の3日は丹波紅葉三山の高源寺山開き、熊野神社も祭礼日の裸まつり幾度となく訪れているが

熊野神社へ出掛けてきた次第。神事は村々からの氏子参加者が今出川の末社(稲荷神社)前に清流で身を浄め、命神｢今出権現｣に無病息災や長寿を祈願し、加護を請ける人･請けた人々が”お礼祭”を行なうもので、

祈願して病が全快すると･元気になった事をヨイサ･オイサと掛け声も勇ましく、裸になってぶつかり合いアピールするのが習わしとか。本殿と舞堂の間を７回半駆け足で往復しその間にも2陣･3陣･4陣と…今出川の清流で身を清めた

男衆が数人ずつ･駆け足で舞堂に向かう。クライマックスは社殿を出る神を迎える神宝奉還の神事で、拝殿内にいた神主・袴姿の地区役員等が石段を下り、御幣をもった人を先頭に・後に裸衆がついて舞堂を３回廻った後　

御幣を持った人が舞堂から本殿へ駆け上がり、裸の男衆が追いかけ、本殿前で御幣を奪い合い、此れを身の守りとして・この一年を無事に過ごせるようにと持ち帰ります。